解りやすい!奈央の処方箋解説★

2016年12月26日

院外処方が定着するなかで知っておきたいこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

昨今、医療機関での待ち時間を短縮するためとして医薬分業が推進され、すっかり定着してきました。今や診察は医療機関で、薬は調剤薬局で受け取るというのが当たり前になりましたが、これによって実は患者の医療費負担は増えています。院外処方を行う場合、医療機関は処方箋を発行しますが、この書類を発行するにあたって発行料を徴収しています。

その金額は年ごとの診療報酬算定方法の改正などで変わってくるものの、一般的には680円程度とされており、院内処方の医療機関で薬を受け取る場合には発生しない料金です。院外処方にすることで待ち時間を減らし、診察がスムーズに流れるというメリットを享受できる分、医療機関に処方箋の発行料を支払う必要性が生じたことになります。院内処方の場合にも、薬を処方するにあたってはさまざまな加点が行われますが、院外処方の場合は薬の処方に関しても別途調剤薬局で支払うことになりますので、支払い額は処方箋の発行料がある分だけ、確実に多くなっています。

もし、しばしば通院する必要があり、院内処方と院外処方を行っている異なる医療機関があるとするなら、薬を手に入れるためにかかる費用を比べてみることも、長期的な医療費負担削減には効果的と言えます。